所得税
確定申告後は申告内容の再チェックが必要
間違いは「更正の請求」「修正申告」で対応!
2020年分の所得税等の確定申告期限は4月15日に終了したが、申告内容を再チェックすることが必要だ。申告内容の間違いに気付いたらどうすればいいのか。
まず、税額を実際より多く申告していたことに気付いたケースがある。納付すべき税額が過大であるとき、純損失等の金額が過少であるとき、還付される金額が過少であるときなどは、更正の請求をすることができる。
更正の請求をする場合は、「更正の請求書」に、必要事項を記入して所轄税務に提出する。更正の請求ができる期間は、原則、法定申告期限から5年以内だ。更正の請求書が提出されると、税務署でその内容を調査し、その請求内容が正当と認められたときは、減額更正が行われ、納め過ぎた税金が還付されることになる。
また、確定申告書を提出した後で、税額を実際よりも少なく申告していたことに気付いたときは、修正申告をして正しい税額に修正する必要がある。修正申告をする場合は、「申告書B第一表」と「第五表(修正申告書・別表)」の「修正申告書」の用紙に、必要事項を記入して所轄税務署長に提出する。修正申告は、税務署から更正を受けるまではいつでもできるが、なるべく早めの申告がベターだ。
修正申告によって新たに納付することになった税額は、修正申告書を提出する日(納期限)までに納める。この納付する税額には、法定納期限(2020年分の所得税等や贈与税、消費税等は2021年4月15日)の翌日から完納する日までの期間について延滞税がかかるので、併せて納付する必要がある。税務署の調査を受けた後で修正申告をしたり、更正を受けたりすると、過少申告加算税や重加算税がかかる場合があるので留意したい。