相続税
3、ペットのための信託
ケース7
・自分が死んだ後ペットの世話をしてほしい。
ペットを任せるお金は用意しているが、唯一の親族の姪は遠方におり、友人に
預けたいが使い込まれたり、だまし取られたりしないか心配だ
姪へ信託財産を託す信託契約を結ぶ
【信託内容】
委託者 相談者
受託者 姪
第1受益者 相談者
第2受益者 相談者死亡後は、友人
信託財産 金銭(猫の飼育費等として)
信託契約終了事由 ペットの死亡
帰属権利者 動物愛護団体
※併用して、ペットを友人へ贈与する旨の遺言を作成
ペット死亡時信託契約は終了し、残った金銭は動物愛護団体へ帰属する
大前提として、ペットは信託財産とすることができない
なので、遺言を併用し、依頼者死亡時に任せたい友人へペットの所有権を移す
ペット用の費用のみ信託財産とし、姪に管理させ、ペット飼育資金として友人
へ定期的に送金してもらうようなスキームを作成。
〈効果〉
・信託目的として「ペットが終生適切な環境で飼育させるように、愛情をもって飼育するものに対し、飼育費用等を給付すること」と、資金援助は無条件でないことを明記しておき、友人がペットの飼育を放棄したとき等は信託終了さることも可能。
・条件付きの送金のため、友人に金銭を使い込まれるリスクは低い
・また、姪は相談者死亡後、友人へペット飼育の費用及び対価として、資金援助をすることも決めておけるので、ペットの安全な環境を確保できる。
・相談者が存命時及び死後の、ペットへの資金確保が信託により可能になる。